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続・龍馬伝 (15)無血開城への道~(完)女たちの無血開城~


龍馬伝第4部タイトル(雲の


「男は度胸、女は愛嬌」

それぞれに、誇るべきもの・貫くべきものがある。


「男は刀を携え敵陣に赴き、女は筆を手に文を送る」

それぞれに、戦の場所がある。


「男に意地があれば、女にも意地がある」

それぞれに、守りたいものがある。



今日は、女の戦を描きたいと思います。
舞台は、大奥。
お分かりかと思いますが、あの物語です。


「篤姫」タイトル




徳川幕府の断末魔に巻き込まれた、天璋院(篤姫)と静寛院(和宮)。
薩摩藩と朝廷。今や討幕側に回った故郷とのはざまで苦しみながらも、彼女たちは、嫁ぎ先である徳川家のために生き抜く道を選ぶのです。



【第15回】無血開城への道(完)
     ~女たちの無血開城~




「慶喜追討令」


新政府によって、勅命(=天皇の命令)として出されたこの布告は、徳川家を震撼させました。
もはや往年の勢いはなく、このまま、新しい力によって滅び去るのか。
慶喜は、一縷の望みを、ふたりの女性に委ねるのです。



ひとりは、静寛院和宮。


皇族出身である彼女のつてを使い、朝廷を通して新政府に働きかけ、徳川家の助命嘆願を依頼しようとしたのです。
慶喜が大坂から江戸城に帰った折、フランス軍服のまま和宮に会おうとしたところ、彼女に「江戸城のしきたりを守らない姿のままでは、お会いすることはできません」と一度は断られたという話が残っています。
もとは公家の身でありながら、この時すでに、身も心も武家の人間になっていたのです。


着物に着替えた慶喜と会った和宮は、ひとこと、言葉を返します。
徳川の女として、力を尽くしましょう、と。

彼女は、徹底抗戦にいきり立つ幕臣たちを前に、こう諭すのです。


「皆さんのお気持ちはよく分かります。
 しかし、神君(家康)以来の徳川の家名が立つよう、
 今は耐え忍び、謹慎を続けましょう。
抵抗さえしなければ、徳川家が滅ぶことはないのですから」



母のような優しさで、旗本の心を癒す和宮。
さらに、かつて自分が親交のあった朝廷の人間に、手紙をしたためるのです。


和宮の手紙


…しかし、和宮の願いも虚しく、江戸城総攻撃への準備は、着々とすすんでゆきました。
3月6日、討幕軍本隊は、駿府(現在の静岡市)に到着。
江戸城総攻撃は、9日後の3月15日と決定されます。



パニックに陥る江戸城下。



もはや、これまで。
和宮とともに、江戸の母として幕臣たちを鎮め、その心を癒してきた天璋院篤姫。
彼女の身を案じた重臣たちは、江戸城を退去するよう、彼女を促します。

しかし、篤姫は、動きません。
なお迫る重臣に対し、おもむろに、自らの懐刀を首に突き立て、決然と言い放ちます。


「私はすでに覚悟を決めております。
 一歩たりとも、江戸城を出るつもりはありません。
それでも退出を強いるというなばらば、仕方ありません。
 私はこの場で自害致します」



篤姫の迫力に押され、勝海舟はじめ重臣たちは、何も言えなかったといいます。




江戸城に残った篤姫は、西郷隆盛に対し、一通の長い書状をしたためます。
その文章は、1300字にも及ぶものでした。




今、国家の形勢はいかばかりかと、朝夕、心配しております。
今は亡き家定公に代わって、お願い致します。



そのように綴ったあと、彼女は、自らの思いを、ストレートに西郷に届けようとするのです。


篤姫4


彼女は、短剣を喉元に突きつけた覚悟を、文章にしたためます。


私は、江戸城を離れるつもりはありません。
どうしても江戸城を攻撃するというのなら、
薩摩出身である私を殺す覚悟でおやりなさい。

あなたが同郷の者を殺めるのをためらわれるように、
敗者にも、故郷があり、家族がいるのです。



そして、重ねて、重ねて、徳川の助命嘆願を願います。


私の悲嘆の心中をお察しいただき、
一命にかけ、なにとぞ、お頼み申し上げます。



一字一涙。
1300字のひと文字ひと文字に、彼女の思いが込められていました。






この手紙が、西郷の心にどう響いたのか、あるいは、まったく響かなかったのか、彼の心中を察する資料は残っていません。
しかし、西郷は、この後、勝海舟との会談を経て、江戸城総攻撃の中止を決断するのです。




篤姫は、江戸城開城のその日まで城に残り、大奥の女中たちの退去を見届けます。
たったひとり、身ひとつの、静かな退出でした。

最後に、花や宝物などで、大奥を美しく飾り付けます。
自らの願いを聞き入れてくれた西郷はじめ新政府軍への、はなむけの気持ちも含んでいたのかも知れません。


「篤姫」での無血開城2


________________________________________________________


江戸城を手に入れたことにより、新政府は、ひとつの目標を成し遂げることに成功しました。
彼らの活動は、ひとつの大きな成果を結んだのです。

この意義は、大きく、ふたつあります。
ひとつは、徳川の本拠地を自分たちのものにしたことにより、日本の統治者が自分たちになったということを、国内外に広く印象づけることになった。
もうひとつは、将軍および徳川家という、いわば「頭」が消失したことで、暴走しかねない親徳川諸藩への対応が現実的に急務となった。
いずれにせよ、新政府軍は、大きな前進を見せたということです。


しかし、歴史は皮肉なもの。


今まで順調に運んでいた明治新政府側は、このしばらく後、最大の危機を迎えることになります。
それは、この後、解説していくことになりしょうが…




一旦は、この節目をもって、

『続・龍馬伝』 第1部・完

とさせていただきます。
16回目以降は、おいおい再開してゆきたいと思います。






(主な参考資料)
その時歴史が動いた「勝海舟」~江戸城無血開城はなぜ実現したか~(2003年)
幕末史(半藤一利著)
図説・幕末戊辰西南戦争―決定版 (歴史群像シリーズ)
一冊でわかるイラストでわかる図解幕末・維新―地図・写真を駆使 超ビジュアル100テーマ オールカラー (SEIBIDO MOOK)



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お疲れ様でした

2011/05/02(Mon)01:12

『続・龍馬伝』第1部・完
楽しませていただきました。

大河ドラマではあっさり終わってしまったのでせめてTV-Rocker様は江戸城無血開城くらいまで書いてくれないかなぁ~と思っていましたら続きを書いてくださっていたのでほんとに楽しみだったんですよ!

ありがとうございました。

また、再開されるのを楽しみにしています♪

名前:エム (URL編集

Re: お疲れ様でした

2011/05/02(Mon)23:23

いえいえ、まだまだこれからですよ。
一応今回は折り返し地点で、残り半分を使って、戊辰戦争の集結まで書きたいと思っています。

『JIN』の感想を始めてから、『続・龍馬伝』の記事も遅れがちになっていたので、一度節目をつけたいと思い、第1部・完という形にしました。
『JIN』が終わればその分をこの記事に当てることができますし、それまででも、ちょくちょくはアップできると思います。
続きも、応援よろしくです (^O^)、

名前:TV-Rocker (URL編集

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