< 2017年07月 |  12345678910111213141516171819202122232425262728293031 | 2017年09月 >
ホーム  > スポンサー広告 > 賤ヶ岳の戦い(2)~奇襲作戦~ > 江~姫たちの戦国~ > 賤ヶ岳の戦い(2)~奇襲作戦~

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

賤ヶ岳の戦い(2)~奇襲作戦~


4月19日。
両軍が対峙して1ヶ月あまりのちのこと。
秀吉陣営を探っていた諜報部隊から、勝家の元に思わぬ知らせが入ります。


信孝、蜂起



一度は秀吉に降伏した岐阜城の織田信孝が、再び秀吉に反旗を翻したのです。
勝家との呼応ではなく、秀吉が勝家軍に釘付けされている今なら、美濃一帯の支配権を取り戻せると読んだ上での挙兵でしょう。

このまま信孝の自由な行動を許せば、伊勢にいる織田信雄とのラインが寸断され、最悪の場合、信孝・一益軍によって、木之本の本陣がおびやかされる可能性がある。
長浜城に戻っていた秀吉は即断即決、信孝鎮圧のため自ら兵を率いて岐阜城に向かうものの、途中で揖斐川の氾濫に遭い、大垣城に留まっていました。
その情報が、勝家の元に届いたのです。


信孝の挙兵




この情報に飛びついたのが、佐久間盛政でした。
29才の血気盛んなこの若者は、総大将の勝家に対し、攻撃要請を出します。


佐久間盛政の訴え


彼は、寝返った柴田勝豊の配下から、秀吉軍の砦の様子をおおよそ掴んでいました。
それによると、第1陣は強固だが、その先の第2陣の砦はまだ未完成のものがあり、比較的手薄だというのです。

「何も、前線から攻撃しようというのではありません。
 余呉湖を迂回し、賤ヶ岳をまわり、砦の背後から敵に攻め入るのです。
 うまくいけば、本隊とわが部隊とで前線の敵を挟み撃ちにできますぞ」



勝家は当初、この計画に否定的でした。
相手方の軍勢の位置を正しく把握するまでは、軽率に動くべきではない。
何しろ、相手は秀吉なのだから、と。
しかし、佐久間盛政の強い要望もあり、彼らに押し切られる形で攻撃を許可します。
しかし、条件がある、と。

「今回の攻撃は、相手方の撹乱と味方の士気高揚を目的とする。
 秀吉陣営の前線突破を狙ったものではない。
 よって、大岩山を攻略した後は現地にとどまらず、素早く兵を退け」




勝家は恐れていました。

正攻法で秀吉に当たっている間は心配ない。
だが、こちらが奇策を仕掛けた瞬間に、秀吉は、こちらが思いもよらない策を繰り出してくるのではないか。
気付いたときには彼の術中にはまり、とんでもないことになってはしまいか。


佐久間盛政に奇襲成功後の即刻退去を命じたのは、そういう予感からくるものでした。
彼はあくまで最初の戦略通り、持久戦によってジリジリと秀吉軍を追い詰めてゆきたかったのです。





深夜2時、勝家軍が動きます。
まず、本隊を前線にまで押し上げ、奇襲部隊が横から攻められるのを防いだ上で、佐久間盛政を先頭とした奇襲部隊を闇夜に紛らせ送り込みます。
目指すは、大岩山。砦を落とし、素早く兵を引く。
スピードが命の作戦でした。


賤ヶ岳の戦い・佐久間盛政の奇襲



夜が明けて早朝、佐久間盛政軍は大岩山砦を強襲。
砦はあえなく陥落し、守備軍の中川清秀は討ち死にします。
その勢いのまま、盛政軍は岩崎山砦をも陥落させ、一帯を支配。

残るは、賤ヶ岳峠のみ。
付近でもっとも高い位置に築かれたこの砦は、丹羽長秀の応援によって何とか持ちこたえていますが、陥落は時間の問題かと思われました。



勝家は、大岩山攻略の早馬が届くと、すぐさま盛政に退却を指示します。
…しかし、盛政は動きません。
「兵を退却させるのは、一晩ゆっくり休んで、疲れた兵を休めた後である」
実は彼は、当初の計画を捨ててはなかったのです。


賤ヶ岳峠を落とし、軍勢を秀吉防御柵の背後に兵を進めれば、敵方陣営の動揺は必死。
自分たちを防いでくれるはずの柵が、今度は自分たちの逃げ場を殺す柵になるのだ。
秀吉が大慌てで帰ってくる頃には、彼の自慢の柵は見るも無残な姿になっているだろうよ。



「命令を無視しても、大きな成果を出せば、逆に叔父上は褒めて下さるだろう」
同じく勇猛な武将として、盛政は勝家のことをそう思っていたのかも知れません。



…しかし、盛政は、この時すでに秀吉の術中にはまっていたことを知りませんでした。
大垣にいるはずの秀吉軍は、この時、信じられない速さで戻ってきていたのです。
(つづく)






(主な参考資料)
その時歴史が動いた「羽柴秀吉・なぞの敵前退却」~賤ヶ岳の合戦・勝利の秘策~(2001年)

戦国合戦大全 (下巻) (歴史群像シリーズ (51))



ブログ記事一覧へ>>



ワンクリックの応援お願いします

関連記事

コメントの投稿

コメントの投稿
装飾
非公開コメント


トラックバック

トラックバックURL


▲page top
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。