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「坂の上の雲」 第3話「国家鳴動」感想と解説


今回のベストシーンを選ぶとすれば、僕は文句なしにこれをこれを挙げます。


高杉さんに怒鳴られとる夢を


このシーン、僕が原作を読む限りでは(まだ途中ですが…)ないんですよね。
もしかしたら、日清戦争後に回想として出てくるのか?
もしくは、司馬遼太郎さんが考えたのでないのなら、誰が考えたのか?
そう思ってしまうほど、このシーンは出来がいい。


ご存知かと思いますが、伊藤博文は長州藩では高杉晋作の子分的な存在でした。
偉大な先輩には頭が上がらず、幕末期は高杉の背中を見て育った人物です。
不幸にも高杉晋作が夭逝し、伊藤が明治の初代総理大臣になった。


「自分が若き日本を引っ張ってゆくしかない」という気概はあるものの、一方で、偉大な先輩は死してなお偉大で、困難なことに直面するとき「こんな時に高杉さんがいてくれたら、自分を引っ張っていってくれるのに」という思いが出てくるのは人間として当然だと思います。

僕らが教科書で記号的に習った「伊藤博文」という人物を、一個の人間としてここまでリアルに描けるのは本当にすごいことだと思います。


しかし、彼の偉大なところは、こういう困難な局面でも逃げず、日本の総裁として責任ある決断を示すのですね。
現在の日本の政治家に、彼ほど愛国心のある人がいるか、問いたいです。




東郷と真之の出逢い


「原作にない名シーン」という点でいえば、このシーンも入るのではないでしょうか?
原作『坂の上の雲』は、半歴史小説・半歴史の解説のようなスタンスで、真之が勝手に清国軍艦に乗り込んだり、そこで初めて東郷平八郎に会う、といったドラマ性のある(=フィクション性の高い)要素はほとんど入っていません。
司馬遼太郎さんがこの小説をドラマ化することに反対したというのも、小説の内容そのものがドラマにできるような構成ではないと自分自身で分かっていたからではないでしょうか?


しかし、ここは脚本家の腕ですよね。
日清戦争の勝敗の帰趨、および後の日露戦争での出逢いをこのシーンで一挙に表現してしまいました。




チンダイさんが兵隊ならば…


この唄は、原作にもあります。
「鎮台」というのは、明治初期に作られた日本陸軍の呼び名です。
つまり、明治10年の徴兵制によってつくられた軍隊。
その多くは兵制免除のお金も払えない低所得者層で、旧士族階級からみれば「百姓の兵隊」としてバカにされていたんですね。
それを表した唄で、意味はそのとおりです。
「鎮台を兵隊と呼ぶのは、蝶やトンボを鳥と呼ぶぐらい程度が違いすぎる」
と、武力組織としては雑魚扱いでした。

西南戦争で西郷隆盛率いる最強の薩摩軍隊をかろうじて破って以降、その評価は徐々に上がってゆきます。
それでも、こういう唄が庶民の間でも歌われていたというのがおもしろいですね。




八十九翁


最後は今回一番の感動シーンを挙げたいと思います。
父親がなくなったことを、遠洋航海中(エルトゥールル号事件の乗員をトルコに移送する任務に就いていた)に、好古の手紙で知る。
このシチュエーションと、好古の語りの手紙の内容が秀逸ですね。
こういったシーンの作り込みの巧さというのも、このドラマを支持する人が多い一因になっていると思います。



(主な参考資料)
坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)
坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)



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