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「坂の上の雲」 第5話「留学生」感想と解説


第5話を見て、少し分かったことがあります。
現代に生きる我々が、この当時の日本を理解出来ないのはなぜなのか、ということ。


真之がアメリカへ旅立つ前に、子規に別れを言いに訪れる場面があります。
ここで子規は「日本人がいかに素晴らしい吸収力を持っているか、それは充分に誇っていい」と日本人としての誇りを口にするのですが、それに対して真之が行った言葉が印象的でした。


真之のアップ



「国家が滅びる」という危機意識


これが、現代の我々に欠けている決定的なものだとハッとさせられました。

自分たちが住んでいるこの日本という国家が「滅びる」なんて、みんな、考えたことないでしょ?
尖閣事件に代表される中国の領有権主張と軍備拡張が脅威、北朝鮮の核施設や向こう見ずな軍事外交が脅威、と言ったって、日本が滅びるまでの脅威とは1ミリほどにも思っていない。
円高、借金大国、国家財政の破綻が脅威と言ったって、実感も沸かないし、ギリシャとは違うだろう、仮に経済大国の日本が危機になってもアメリカはじめ他の国がなんとかしてくれるだろう、とタカをくくっている。

つまり、日本が滅びるなんて今の日本人で本気で心配している人はいないのです。


だから、この当時の彼らの気持ちも分からない。
だから、帝国主義を「悪」と決めつけ、戦争に傾いていった当時の人々の判断を「愚かで幼稚な判断」と決めつけて一方的に批判する。
それで、本当に正しく歴史を知ったことになるのか?


そういう意味で、この真之と子規の一連の会話をあえて挿入した意味は充分あると思います。
原作にはないエピソードですので、毎回のことながら、このドラマの制作陣に頭が下がります。




さて、本筋に戻りまして…
今回、一番印象に残ったのは、このふたりでした。


広瀬とアリアズナ


広瀬武夫とアリアズナ嬢。
出逢った瞬間から「目と目で通じ合う♪」とフォーリンラブ状態。
僕の見るところ、アリアズナ嬢の一目惚れですね。
しかもこのお嬢様、自分からダンスに誘ったりして、けっこう積極的。
「好きな人ができたら自分から告白するタイプ」とみた。
広瀬武夫も、「オレには嫁が多すぎて困る。海軍と柔道と漢詩だ。嫁はいらん」みたいなことを言い硬派を装っていながら、しばらくするともう落ちちゃってるんですね。
実は、こういう硬派を気取って経験の少ない人間は、意外と押しに弱いタイプが多いんですよ。
(…と、分かったようなこと言ってみる)
ベンチでカノジョの手を吐息で温めてあげるなんて、まあお熱いこと。

ボリスが少しかわいそう…リラックマ17「汗」




そして、再び子規へ。年も暮れ。


庭を眺める子規


そう言って、庭を「小楽地」と名付ける子規。
現実の世界を駆け回る真之と、頭の中で世界を駆け回る子規。
この対比は、ドラマの中で意識して描かれていると感じます。
また香川照之さんが名役者なものですから、わざとらしさがちょっとでもみえると臭さ丸出しのこういったシーンなんかでも、実にしんみりと見れるんですね。

子規の命も、あとわずか。
戦争で多くの命が塵のように消えてゆく反面、子規のたったひとつの命が消えゆく姿は非常に濃厚に描かれる。
このあたりも対比でみると、おもしろいですよね。


このドラマは本当に奥が深い。



※僕が日曜日帰りが遅いため、第6話の記事アップは日曜深夜か、月曜日になると思います。
 その点、ご了承下さい。




(主な参考資料)
坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)



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