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後藤流・大政奉還(2)


大政奉還は、いろんな人の努力の結果、成し遂げられたものです。
龍馬ひとりの手柄でなく、後藤象二郎ひとりの手柄でもないのですが…
今までは、どうしても龍馬がクローズアップされてきましたので、彼の影に隠れて歴史の陽の目をみなかった後藤象二郎にスポットを当てる「後藤流・大政奉還」その第2弾です。


後藤から龍馬への手紙(背景


これは、龍馬の手紙に対する後藤象二郎の返信です。


龍馬からの手紙については、ドラマ中でもありましたね。
なかなかいい場面でした。


龍馬からの手紙を読む後藤(



龍馬の手紙が「あなたは生きて帰らないでしょう」や「将軍を討ち、死後会いましょう」など、彼らしい、激烈な内容であるのに対し、後藤からの手紙は「後日挙兵するつもりで生きて帰ることもありうる」と、あくまで冷静に述べているのがおもしろいところですね。



この時期、両者に会った幕臣の永井尚志(ながい・なおむね)は、ふたりをこう評しています。
はじめ、後藤象二郎に会い、

「確実正直な人物」

と評し、その後、龍馬に会い、

「後藤よりいっそう高大で、話す内容も面白い」

と評しています。

どちらが上か下かということでなく、大政奉還の是非と幕府の置かれている現実を堅実に話した後藤と、大政奉還による新国家構想をぶちまけた龍馬の姿、彷彿としませんか?


________________________________________________________

さて、10月3日に大政奉還の建白書を提出した後藤象二郎。
その後、板倉勝静(老中首座)や永井尚志(若年寄格)など、幕府の重臣と面会し、説得を重ねます。
しかし、ハイそうですかと一足飛びにはいかない。

そこで重ねて龍馬が永井尚志を訪ね、説得を行うのです。
永井が両者を評した言葉は、この時の印象から出ています。


ちなみに、この永井尚志なる人物。


永井尚志


「若年寄」という役職は、幕府の中でも老中に次ぐ身分ですね。「年齢の割に老けている人」という意味ではありませんので、ご注意(?)です。交渉力を買われ出世していった人物ですね。
慶喜の信任も厚く、彼を動かせるかどうかが大政奉還の可否を占ったということです。
彼自身も賢明な人で、討幕派の勢いを封じるためにも、大政奉還を受け入れるのが良策だと考えていた節があったようです。実際に後藤や龍馬と会って、彼らの構想力の高さを知り、建白受諾を決意したのだと思います。
彼を動かしたことにより、内々でのGOサインは出ていたということでしょう。



【10月12日】
慶喜は、松平春嶽や尾張藩の徳川慶勝らを呼び、大政奉還に関する意見を聞きます。
そして、建白を受け入れることを99%決意したようです。
それを松平容保(京都守護職)、松平定敬(京都所司代)らにも伝えます。
この決断は、永井尚志を通じて後藤象二郎にも伝わっていたということです。
この時点で、後藤象二郎は大政奉還の決定をほぼ確定的にします。


【10月13日】
京にいる諸藩の重臣40名余りを二条城に呼び、慶喜は彼らから意見を聞きます。
居並ぶ参列者のほとんどは寝耳に水で、意見を述べるものはありません。
そこで、老中首座の板倉勝静の指示により、薩摩藩の小松帯刀、土佐藩の後藤象二郎らが意見を述べるのですが…
申し合わせの通り、諸藩代表格の薩摩藩が建白受諾に賛成したことで、あえて反論する諸藩はひとつもなかったということです。

後藤は下城後すぐに龍馬に手紙を書き、建白書が受け入れられたことを伝えます。
それを知った龍馬は感極まり涙を流したと記録に残っています。
※決して「日本の夜明けぜよォ~!!!」と叫んだわけではありませんので、あしからず。


【10月14日】
慶喜が朝廷に政権を返上。
奇しくも、西郷や大久保らの工作によって討幕の密勅が出された同じ日でした。
密勅のことは何も知らない慶喜でしたが、ギリギリセーフで間に合ったわけです。
翌日、朝廷から返事が来て、正式に大政が奉還されます。





このようにみると、後藤象二郎はドラマであるような熱血漢というよりむしろ、冷静沈着な敏腕政治家というイメージですね。
前述の手紙も、このような背景からみると、

何も知らず大政奉還なされるかどうかをイーブンでみていた龍馬の必死さ

に対して、

ほぼ勝利を手中にしつつあった後藤の余裕

のような側面もみえて、興味深いですね。






(主な参考資料)
龍馬のすべて(平尾道雄著・高知新聞社)
一冊でわかるイラストでわかる図解幕末・維新―地図・写真を駆使 超ビジュアル100テーマ オールカラー (SEIBIDO MOOK)
[図解]坂本龍馬の行動学



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